水素エネルギーが現在注目されています。水素は、宇宙で1番小さな元素で、健康にも大注目されているものですが、実は、エネルギー分野は、さらに注目している、次世代エネルギーです。その水素エネルギーについては、日本政府も力を入れており、アベノミクス第3の矢のひとつ、日本再興戦略の中でも、入れられている課題です。

水素エネルギーで変わる、生活環境改善構想

水素エネルギーは、化石燃料に変わる代替エネルギーとして力をいれており、次世代のエネルギーとして、日本政府も含めて力を入れている課題です。しかし、さらなる技術革新が必要であります。その技術革新のポイントは、次の5つです。

水素エネルギー利用の環境作り。

水素エネルギーが1番に注力しているのは、燃料電池ではないでしょうか?電池とはいっていますが、実は、発電技術になります。原理としては、水を電気分解すると、水素と酸素に分離する事が出来るのですが、燃料電池は、その逆の事を実践するもので、水素と酸素(この場合は空気)を接触させて、電気をつくり出す方法で、排出されるものは、水だけです。現在温暖化対策の肝となっている、CO2の排出もありません。

もともと、日本では、エネルギー分野で抱えている問題が大きく、化石燃料である、石油、石炭、天然ガスといったものは、100%輸入に頼らざるおえない状況で、温暖化対策として、期待していた原子力発電は、東日本震災によって崩壊し、現在火力発電を主力として、CO2の排出にまったがかかっている状態です。

しかし、2008年に経済産業省がまとめた、Cool earthの温室効果ガス削減のための21の取り組みの中に、水素に関する3つの施策「燃料電池の開発」「燃料電池自動車」「水素製造・輸送・貯蔵」があります。

水素エネルギーを利用した、燃料電池の行方。

「燃料電池=水素発電所」と説明すると、大型の発電所のようなものを想像する人が多いですが、実は、プロトタイプと言われるものが、各家庭にすでに入り始めている事をご存じでしょうか?一般的にエネファームと呼ばれるものです。これも、小さいながらも実は水素発電所のひとつなのです。エネファームは、都市ガスやプロパンガスの中から、水素を取りだして、空気と混ぜて、電気を作り出す装置で、水の電気分解と全く逆の方法になります。ここで重要となってくるのが、固体高分子型燃料電池(PEFC)や固体酸化物燃料電池(SOFC)になります。これらは、ガスから直接水素を分離する事が出来る技術です。現在のエネファームには、この技術が使われており、今後の高効率化が必要なものです。

水素エネルギーを使った、燃料電池は、これらの触媒の関係もあるが、発電所の大型化により、事故が発生したときのリスク回避が容易ではなくなっています。そのため、今後小規模な発電設備として、すすめていくと考えられます。

水素エネルギーを利用した、燃料電池自動車

家庭用の燃料電池として、エネファームのようなものが、浸透しはじめていますが、2015年にトヨタから発売した、FCV燃料電池車 MIRAIは、画期的なものとしてデビューしました。究極のエコカーとして、排気ガスが全く出ず、出てくるのは水と環境に優しい自動車です。また、電気自動車と同様に内燃機関がないため、モーター駆動ですので、騒音もないのが特長の自動車です。水素を満タンに充填して、約650kmも走るのは、一派のガソリン系エンジンのものと同程度ですので、非常に評価が高くなります。しかし、本体価格が非常に高価であり、約700万円と最高車種なみの価格設定となっています。ただ、ハイブリット車も当初から比較すると、年々価格がリーズナブルになっており、今後期待したいものです。

但し、1番の問題は、インフラの整備ではないでしょうか。水素エネルギーを取り出す事は、進み始めていますが、ガソリンスタンドと同様に、水素スタンドの設置が急務になってきています。現在水素燃料自動車でも、強化プラスチックを使用した水素燃料タンクを利用しているが、水素ステーションについては、さらに気密性の高いタンクの技術が必要で、特に、水素を固定化する水素急増金属の開発が非常に必要となっています。

また、水素ステーションへの水素の供給も、パイプラインのように運ぶのか、タンクローリーのようなもので運ぶのか、はたまた、都市ガスから、水素を取り出して使用するのか、決まっていない状況です。また、水素には、金属をぜい化させる事がしられているため、この問題は大きいです。

水素エネルギーは水素から取り出すのだが

水素エネルギーを取り出すのに、水素発電等は非常に良いのですか、その水素を作り出すには、エネルギーが必要なのです。今現在1番割安な水素製造方法は、化石燃料からの改質や、化石燃料を使って電気をつくり、その電気で水を電気分解して水素を作り出す方法です。ただし、これだと、化石燃料の価格変動にも影響されますし、二酸化炭素の発生削減には繋がりません、そこで、注目をあびているのは、風力発電や太陽光発電での余剰電力を使っての水素の利用が検討されているとの事です。

水素エネルギーとは言っていますが、化石燃料のように、どかを採掘すると出てくるものではありません。水素は、宇宙を構成する物質の3分の2を締めると言われていますが、水素単体では、ほとんど存在しておらず、大部分は海の水として存在しています。その他は、岩石の中や生物を構成する材料として、存在しているものです。

確かに簡単な方法としては、天然ガス等から、水素を分離するエネファームのようなものもありますが、エネルギーのロスもあるため、水素エネルギーを使う場合の大きなハードルでもあります。夢のような話ですが、海水から、水素を単離出来る、分離膜が出来れば、たぶんノーベル賞なみの出来事となるかと思います。

 

参考資料


水素燃料
2040年に化石燃料を代替する、「水素・燃料電池」の技術革新 (1/2)
水素とはなにか