活性水素水とは、活性水素と呼ばれているものが、水に溶け込んだもので、その活性水素は、原子状水素とも水素ラジカルとも言われているものです。しかし、実は、細かな定義というものはありません。ただ、体内で発生した、活性酸素を中和除去するためには、この活性水素水が体のためには非常に重要なキーポイントとなっております。

活性水素水とその治療力

なぜ、活性水素水が注目を浴びているのか

もともと、生命活動において、人は酸素を呼吸によって、体内に取り入れ、体内に蓄積している、タンパク質、脂肪といった栄養素を燃焼してATPという生体エネルギーを取りだしているのですが、実は使用した酸素のその2%が活性酸素と呼ばれる、酸化力の強い物質が発生します。この活性酸素は、一部は、免疫系に必要不可欠なものなのですが、特に活性酸素の中でも、最も酸化力の強い、ヒドロキシルラジカルは、自身の細胞や内部のDNAまで、傷をつけてしまい、病気の原因につながるとされています。

九州大学の白畑教授が、1997年5月号のBBRC誌に投稿した「電解還元水の活性酸素類の消去及びDNAの酸化損傷からの保護」の中で、活性酸素種またはフリーラジカルは生体高分子への広範囲の酸化障害をおこし、老化はもちろん、様々な病気を引き起こす原因と考えられるが、活性水素は、電気分解で得られた陰極側の還元水で発生して、特長としては、高いpHと極めてマイナスの酸化還元電位であると説明しています。

つまり、細胞やDNAを傷つける悪玉活性酸素を安全に消去するためには、活性水素が非常に有効であり、その活性水素が溶存している、水が活性水素水であり、この活性水素水によって、活性酸素が消滅できる事が確認されました。

活性水素水の正体

活性水素水は、水素分子が混ざっているものではありません。水素分子H2や水素イオンH+が混ざっているだけであれば、酸化還元電位は、ゼロですが、活性水素水と呼ばれるものは、酸化還元電位がマイナスを指しており、原子状水素水素ラジカルとも呼ばれる、Hヒドリドの存在を示唆しています。ヒドリドは還元力が非常に高く、酸化還元電位は、マイナス2.25Vです。そのため、通常水の酸化還元電位はゼロ、水道水等は塩素が入っている関係で、どちらかというとプラスに傾いています。一方で活性水素水と呼ばれるものは、一般的に酸化還元電位が、マイナスとなっており、製品によって異なりますが、酸化還元電位が△300~△500mVとマイナスとなっています。白畑教授の作った、電気分解による還元水も、酸化還元電位がマイナスとなる事で、活性水素水なのです。

しかし、活性水素は、反応性の高い物質で、存在できるのは、0.3秒とも言われています。そんな活性水素のキャリアとして存在するのが、金属ナノコロイドと言われる、直径1ナト程度の物質で、活性水素を化学結合せず、活性化した状態で維持する事が可能なのです。この金属ナノコロイドの材料になるものとしては、水素の電気陰性度2.2よりも、小さいもので、代表的なものとしては、カルシウム、マグネシウムのようなアルカリ金属と呼ばれるものです。

九州大学の白畑教授が、活性水素の研究で、奇跡の泉と呼ばれるトラテコの水ノルデナウの水、そして、日本の日田天領水等の水を分析で、活性水素を多く含む水には、ミネラル分が通常の水より多く入っており、このミネラルクラスターが、活性水素のキャリアになっていると提唱している。

活性水素水は最強の抗酸化物質

活性水素水の中には、水素ラジカル、活性水素と呼ばれる、Hヒドリドが水の中に溶け込んでいると言われています。そして、活性水素は最強の抗酸化物質と言われる所以はどこにあるのでしょうか?

活性酸素が、悪者扱いする理由としては、細胞の酸化に大きく影響しています。細胞の酸化とは、細胞が持っている電子を取られる事なのですが、1番怖いのは、悪玉活性酸素によって、1つの細胞の電子を奪われて酸化した細胞になるとその後、再度次の細胞を攻撃する側に変わっていって、伝播してしまう事です。それを止めるのが、抗酸化物質と言われるものです。代表的な抗酸化物質としては、水溶性であれば、ビタミンC(アスコルビン酸)、脂溶性であれば、ビタミンE(αトコフェロール)です。これらは、細胞の酸化による、連続死滅をその抗酸化作用で停止させる事が出来ます。還元型のビタミンCは、酸化型のデヒドロアスコルビン酸になるのですが、これは酸化力が強い事で、体内の別の酵素によって、ビタミンCに再生をします。特にビタミンCは、脳で大量に必要としているものですが、脳の入り口である、脳幹は、ビタミンCは通過出来ないため、酸化型のデヒドロアスコルビン酸の状態で通過して、脳内で酵素によって再生して使用される。一方でビタミンEの場合、細胞の連鎖破壊等を停止させるため、酸化型のα-トコフェロキシルラジカルになるのですが、ビタミンCによって、還元型に再生されるのです。

これらビタミンの再生には、非常に多くの電子を必要としています。その電子の運搬として利用されているのが、実は活性水素なのです。ここまで、話をすると、ビタミンCを多くとれば、良いと思われるかも知れないのですが、ビタミンCは、活性酸素の中で悪玉で無い方のスーパーオキシドまでも還元してしまう力があります。スーバーオキシドは、免疫系の働きをもっており、侵入してきた外敵を攻撃する機能があります。さのため、ビタミンCの取り過ぎは、個人差もありますが、免疫系の力を減らし体調を崩す可能性があります。

活性水素は、水素原子に電子がひとつ多い状態なのですが、水性と脂性両方に対して可溶な点が優れており、体に取り込んだ時に血液を介して、どの場所でも出入りが可能の点があげられ、ビタミンCのように、体内の関所を通過するために、形を変える必要がありません、また還元剤として働いた後、出来る物は水ですので、副作用が一切無いことで、過剰に摂取しても余分な水素は、そのまま体外に排出されてしまいます。また、酸化型のビタミンの再生にも貢献しているのです。

活性水素水の摂取量

活性水素をどの位摂取する必要があるのかは、非常に難しい課題です。最初に話しを出しましたが、活性酸素の約90%は、ミトコンドリアで発生しています。食事から生体エネルギーを取り出すときに、同時に活性酸素が、発生しています。つまり、暴飲暴食が活性酸素の大量発生を招くのです。そしてアレルギーやアトピーなどの食物で発生するのは、この活性酸素が関係していると言われ、アレルギー反応を抑えるため、わざと絶食をしてアレルギー反応を沈静化させるような、民間療法もあるほどです。また、活性酸素のミトコンドリア以外の発生部分としては、ストレスによる、活性酸素の発生が注目を浴びています。つまり緊張によって、血管が縮小して、緊張がほぐれた時に血液が大量に流れた時に、摩擦力によって活性酸素が大量に発生するメカニズムです。これは、運動でも同様に発生しますので、食事時、ストレスを感じた時、運動直後などに活性水素水を飲用するのが、効率的と考えます。

そして、1日に飲む量ですが、1L/日かひとつの目安と考えます。もちろん個人差はありますが、活性水素水を飲まれている人で、飲んでいる実感を感じているのが最低その量を飲んでいる人たちです。但しそれだけ飲めば良いというわけでは無く、活性酸素を出しやすい生活をしている人は、より多くの活性水素水が必要になるかと思います。

活性水素水と水素水

最後に、活性水素水と水素水に違いがあるかというと、明確な決まり事が無いのですが、水素水は、水素が混ざっている水ですので、pHメーターで水素イオン濃度を測定する事で、水素の濃度を測定する事が出来ます。一方で活性水素水については、必ずヒドリドと呼ばれる、還元型の水素が混ざっている事が必須条件ですので、酸化還元電位を測定した場合、必ずマイナスになります。そのため、各メーカーでは 酸化還元電位のデーターを公開しているかと思います。ただし、水素は原子が小さく他の物質を通貨してしまう事が多いのも特長です。そのため残念ながら、メーカーの提示しているのは、製造時のデーターですので、手間かもしれないですが、水素イオン濃度や酸化還元電位を自分で調べるのが、より良いものを飲むのに非常に有効な事です。

参考資料

活性水素水

水素水と活性水素水の違いは?

活性水素水・(電解還元水)

活性水素水・還元水素水とは

活性水素水の嘘と本当

九州大学 白畑教授