活性水素水は、活性水素が溶け込んでいる水の事ですが、化学的にニセモノとも言われており、様々な化学論争と研究が行われているのです。

活性水素水を化学的に考えるとこうなった

活性水素とは

活性水素は、化学用語とはなってはおらず、一般的には造語であり、水素ラジカルである、「原子状水素」や「マイナス水素ヒドリド」の事を指します。水素分子(水素ガス)では、この水素ラジカルは不安定なため発生しないと主張している。

活性水素水とは

もともと、「活性水素」と言う言葉は、九州大学の白畑教授が、BBRCへの論文発表にて、活性酸素によるDNAの酸化損傷を防ぐ還元水に含まれ水素について、活性酸素に対抗して、活性水素と命名したのがはじまりと言われています。

また、白畑教授は過去のインタービューで、「活性水素とは、水素分子が、種々のミネラルと結びついて、得られる原子状水素の事で、水素分子は活性力がないため、ほとんど還元性をしめさないが、活性水素は、還元性があり、細胞の老化や広範囲の疾病の原因となっている活性酸素のを消去して、DNAの酸化損傷防止に効果がある。」と言われています。

活性水素である、水素ラジカルについては、不安定のため、存在しないと言われる人が非常に多くいますが、反応性の良い、水素ラジカルの不安定については、白畑教授も、否定はしていません。この時に必要なのが金属ナノコロイドと言われる、ミネラル分が必要になるです。このミネラルによって活性状態の水素が、安定して存在する事ができるのです。

しかし、水素分子(水素ガス)を用いた、水素水を製造している、業者や研究者から言うと、活性水素水は、不安定なため存在しないと主張している。

活性水素水と水素水の違い

水素水には、大きく分けて3つの作り方がある、

1)電気分解方式

厳密に言うと、さらに2つに分かれる、陰極側から分離された水だけを使用するのか、陽極側、陰極側両方の水を混ぜて使用するのかがある。

2)気体過飽和方式

水素ガスを密閉空間にある水の中にバブリングさせて水素水を作り出す方法で、高濃度の水素水を作りやすい、通常この方法ですと、酸化還元電位はそれほど動かないのですが、バブリングの泡をナノレベルまで、細かくして作られたナノバブル水素水は、電荷を帯びるため、酸化還元電位が下がる

3)化学分解方式

一般的に、マグネシウムやアルミといった、水と反応すると水素を発生させる金属をいれる事で、水素水を生成する方法です。

この3つの方法はすべて水素水ですが、活性水素水と呼ばれるものが出来るのは電気分解方式のみです。ただ、活性水素水はありえないと主張している人もいまだに多い。

電気分解による活性水素が発生する。

医療分野や食品衛生用などに使用される、電解水生成装置は、通常純水の場合、電気を通さない事から一般的に少量の食塩を入れて、食塩水にしてから、電圧をかけて、アルカリ性および酸性の水を生成します。

酸性の水は、次亜塩素酸を含む事から、除菌、消毒用として使用されます。またアルカリ性にされた水は、水素水になっており、酸化還元電位が-200mV以下であれば、活性水素水として、研究対象になっており、還元水とも呼ばれている。

金属ナノコロイドの必要性

金属ナノコロイドと聞くと、かなり難しいもののように感じると思いますが、簡単に言うと、一般的に水に溶けたミネラル分の事です。その中でも、ナノレベルまで、微粒子化したものが必要になります。

だいたいの物質は、微粒子化の課程で、単なるバルク状のものと違い、強い電荷をもちます。この状態で、原子状水素やマイナス水素などが近づくと、その金属ナノコロイドに付着した状態でほぼ安定してしまうのです。

ここで言う、金属ナノコロイドと言われる、ミネラルは、シリカ、カリウム、カルシウム、マグネシウム、バナジウム、ナトリウムなどのもともと、イオン化した時に還元性のある元素である、一般的に、硬水や天然水と呼ばれているものです。実際これを原水として水素水をつくったものは、水素濃度が上がりやすいし、酸化還元電位も還元性の高いマイナスに傾きやすい傾向がある。そのため、活性水素水とうたう場合は、原水が、ミネラルが豊富である事が前提であると考えられます。

ただし、ミネラル分にも条件があり、水素が、金属ナノコロイドから外れた時に、水素側に電子を持ってこさせるため、水素の電気陰性度よりも低い事が、金属ナノコロイドの条件でもあります。

活性水素の濃度測定

活性水素の濃度については、現在直接測定する方法は存在しません、

実際活性酸素も同様で、直接測定が出来ないため、クロロゲン酸などでの消去測定が代表的な測定方法です。

活性水素も代表的な測定方法として、NAD試薬による測定が可能です。NADはニコチンアミドアデニンジヌクレオチドの略で、生体内の殆どの組織に存在して、生体内の酸化還元反応で、水素伝達の役割を持つ物です。これは酸化型で、代謝の過程で水素が結びつき、還元型のNADHに変わります。

NAD+    +H +2e   ⇒ NADH

のような反応が発生します。電子の多い水素が無いと反応が出来ないため、NADからNADHへの変換した量を測定する事で、水素濃度が測る事ができます。ここで注意したいのは、未だ論争があるようですが、Hの存在です。NAD+からNADHになるためには、電子が2個必要で、H +2eと考えるよりも、ヒドリドHによって反応している方が自然である。

また通常 pH計のようなもので、水素イオン濃度の測定も可能であるが、測定が可能なのはヒドリン[H+]となるため、通常NAD試薬との測定に差が出来ます。

活性水素水と水素分子水について

「活性水素は、短時間で、消えてしまうため、活性水素水はありえない、安定的な水素分子が溶け込んでいる水素水が活性酸素の除去に効果的である」と日本医科大学大学院の太田教授が言われています。実際太田教授の監修している、水素水については、水素分子が入っている水素水を強く押しており、気体過飽和法によって作り出した、水素水(ミネラル等が入る余地のないもの)で実験をして、体内のヒドロキシルラジカルが減少している事を実験で証明している。

太田教授は、当初、水素ガスを用いて、大意名のヒドロキシルラジカルの消去実験を実施していたが、低濃度である水素水でも同様の効果がある事を発見した。ただし、水素ガスであるH2が直接ヒドロキシルラジカルと反応しているとは考えにくい。体内で、一度イオン化したものが、H+のような状態で反応する方が自然であると考えられるがこの形では実際は、電子を持っていないため、ヒドロニウム H3O+のような形で体内を巡っていくのではないかと考えられます(これについては、文献等が見つかっていないので、組み立てた仮説になります。)。

酸化還元電位と水素濃度について

活性水素水にしろ、普通の水素水にしろ、重要なキーワードとしては、酸化還元電位と水素濃度が重要です。酸化還元電位については、還元力のバロメーターであり、数値が低いほど、活性酸素との反応が高い。ちなみに悪玉活性酸素と呼ばれる、ヒドロキシルラジカルは、+2.05Vで、対して、活性水素ヒドリドHは-2.52V、ヒドロンH+は0Vです。実際重要なのは、酸化損傷をおこしたくない、細胞よりも酸化還元電位が低ければ良いため、どちも抗酸化物質として働きます。

また、水素は、水溶性と脂溶性両方の場所で働く事が出来るのが特長です。水溶性の部位でしか働けない、ビタミンCや、脂溶性部位でしか働けないビタミンEと比較すると、体中何処でも、移動する事が出来、どの場所でも抗酸化作用を発揮できます。しかし、移動しやすさは、体外への放出もいっしょで一般的に水素水の状態で、体内に取り込んでも、維持できている時間は、せいぜい1時間程度で、使用されなかった水素は体外に排出されてしまう。そのためこまめに飲み続ける事が重要になります。

水素の安全性

ビタミンの過剰摂取は、体内の免疫に対して、異常をきたす事は一般的ですが、水素は過剰に取っても問題ないのでしょうか?

水素は実は現在、食品添加物として厚生労働省より、認められているものです。利用用途としては、飲料等の酸化防止剤として使用されている。安全性のデーターとしては、少ないが、飽和潜水用のボンベガスとして、水素濃度50%程度のガスを利用している。(ここで飽和潜水とは、100メートル以上の深度に潜水する場合、潜水病にかかりやすくなってしまうが、水濃度の高いボンベガスを使う事で、潜水病がおきにくくなるとの事です。)これによる安全性は高いため、過剰に体内に取り入れても大きな問題にはならない。

活性水素水および、水素水の飲み方

活性水素水と分子水素水についてどちらが良いかという論争は、ここでは、置いておいて、

実際、健康的に飲む方法として、健康維持のために飲む量としては、1日1~2Lが良いとされているが、実際化学的な根拠は無いが、飲んでいる人の意見として、だいたい1~1.5ppmの水素水を1~2L程度飲んでいる人が効果を感じている。特に基礎代謝が上がっているような事を耳にします。実際水素水というものは、1日中かけて、こまめに飲む事が重要と考えます。