最近、美容と健康に良いとして、水素水が非常に流行っていますが、一方で昔、似たもので、アルカリイオン水なるものが、ありましたが、いったい何が違うのでしょうか?

水素水とアルカリイオン水の違いを考えて見ましょう

水素水は、もともと細胞の酸化損傷を水を飲むだけで、解決出来ないかという研究の結果誕生したもので、最近は、ダイエット、アンチエイジング、胃腸改善、糖尿病の改善、パーキンソン病の改善、言い出したらきりがないほどの改善効果のある、水として注目をあびていますが、実は水素水には、決まった定義がありません。つまり水素が入っている水であれば、水素水と呼んで良い事になるのです。

水素水は、発売しているメーカーによった、アルカリイオン水、電解還元水、還元水素水、還元水など名称がバラバラです。そのため、水素水を飲んでみたいけど、どのように比較してよいか判らないというのもうなづけると思います。

水素水の分類とアルカリイオン水の関係

水素を水に混ぜただけの水素水ですが、実に種類が多く、属性に分けるのが非常に難しく感じます。ただ、性能面でも違いが出てくる事から、大きく3つの種類に分割できます。

1.電気分解水素水

これは、原水に、電気分解用の端子を入れて、電気分解をすると、陰極側から水素が陽極側から酸素が出てきます。水素発生

この陰極側の水を還元水、電解還元水と呼ばれている水素水なのです。そして、以前はアルカリイオン水と呼ばれていたものと同じものなのです。そのため、名称としても、電解水素水、電解水、アルカリ還元水、還元性水素水、電解還元水、電解還元水素水、還元水、還元水素水と様々な呼ばれ方をしていますが、ほぼ同じものです。特徴としては、水素濃度は最大は飽和水素濃度である1.6ppm程度までしかいかない。pHは7~10程度で、pHが高くなりやすく電気分解をしすぎると、飲用に使用できないレベルもあります。実際飲用可能な水素水は、pH10程度までです。

そして、水素を生成しながらアルカリ性になるという特性から、松下電工(現パナソニック)が最初に自社の電気分解装置をアルカリイオン整水器と呼んだことによって、電解陰極水のことをアルカリイオン水と呼ぶようになっとと言われています。

これは、あくまでも、電極の間に、イオン交換膜のようなものが、あり、原水の行き来が出来ないようにしているもので、電解水素水の場合、イオン交換膜が無いものも存在しています。これは陰極側の水素水と、陽極側で発生する、酸性水が混ざってしまいますので、pHがそれほど変わらないかわりに、水素濃度もそれほどあがらない事があります。前者は、どちらかというとサーバータイプの水素水生成器で、後者のものは、携帯型の水素発生装置に多く採用されています。

ただ、電気分解式の水素水、アルカリイオン水は、医療用として、認可を受けているもので、ありますが、許可の内容としては、「胃腸を整える」とまでしか認可はされていません。

2.気体過飽和水素水

電気分解の場合ですと、飽和水素濃度以上は、出来ませんが、体圧容器内に原水を入れて、水素ガスを注入する事で、水素濃度をどんどんと上げていく方法で、携帯型の水素発生装置や、通常1.6ppm程度しかいかない水素濃度が5ppm、7ppmそして20,000ppmまで、水素濃度があげられるとうたっているものです。そのため 高濃度水素水、水素分子水素水と呼ばれているものです。最近注目を集めているナノ水素水もこの方法に入ります。

水素の発生方法としては、電気分解や化学反応方式と2つの方法がありますが、

気体過飽和式は、体圧タンク内、または耐圧容器内では、気圧が上がる関係で、ヘンリーの法則からしても、飽和水素濃度が上限が上昇しますが、いざ飲む段階では常圧になるため、水素濃度は通常の水素飽和濃度レベルまで、落ちている可能性が高いものです。

水素水サーバーとしては、ハイブリッドアルファーラブリエリュックスハイブリッドH2サーバーマリアージュ などがありますが、全体的に高価なものです。

ペットボトルを使って気体過飽和方式で水素水を作っているものとしては、水素水7.07waterブルーゾーンなどがあり、こちらの方がリーズナブルです。

その中で、最近注目を集めているのが、ナノ水素水と呼ばれているものです。作り方としては、気体過飽和と同じ、加圧充填方式です。ただ違うのが、SPGと呼ばれる多孔質体のフィルターを使用する事です。

ここで、SPGフィルターとは、シラス多孔質ガラスのフィルターで、口径として10μmの穴になっていて、空気中や水中の微粒子などを濾過するために使用するもので、素材が二酸化ケイ素と酸化アルミニウムのため、濾過に使用したフィルターは、400℃近くにで焼く事で、再生が可能なものです。

通常水は、単分子で存在しているのでは無く、だいたい40個位の分子が集まったぶどうのような形をした、クラスターという形で存在しています。そんな原水を多孔質フィルターである、SPGフィルターを通す事で、そのクラスターが、15個ぐらいに小さく分解されてしまうのです。このクラスターの小さい水は、飲用した時の吸収性も良くなり、飲んだときの口当たりも、まろやかになると言われています。

この原水に、水素を気体過飽和方式で、水素を注入すると、微粒子化した水の中に、水素が入り込む事で、水素が抜けにくくなると言われています。実際SPFフィルターを使用しているものは、長期保存が可能になっています。

こんな方式で水素水を販売しているのは、クリスタル水素水水素ピア水素たっぷりおいしい水浸みわたる水素水ビガーブライトEXなどがあります。

3.化学反応タイプ

化学反応で、1番一般的なのが、マグネシウム反応式の水素水です。

2H2O+Mg=Mg(OH)2〈水酸化マグネシウム〉+H2(水素)

これは、一般的に水素水スティックと呼ばれているもので、水の中に、Mgを入れた容器を入れて、水素を発生させる方法です。

これは、ドクター水素水が販売しているのがこのタイプになります。

アルカリイオン水・電気分解水素水はミネラルが豊富

アルカリイオン水、および 電気分解式の水素水は、陰極側から還元水と呼ばれるものを、飲用として使用しますが、原水である水道水には、もともとミネラル(カルシウム、マグネシウム、ナトリウム他)の陰極側に金属イオンが引っ張られる事で、陰極側の金属イオン濃度が上昇するため、原水と比較して、15~20%程度アップすると言われています。

☑カルシウム

骨や歯を構成する他、ホルモン分泌、血液凝固などの生命稼働に不可欠な金属イオン。そして日本人は、軟水文化のため、平均すると、カルシウム摂取量は、上限値の30%程度までしかとれていないとの事です。

☑マグネシウム

血圧、体温、血糖値などの調整を行い、神経の興奮抑制やエネルギー代謝の働きがある。飲水レベルでは、問題無いが、サプリ等で摂取する場合は、倦怠感や下痢の原因になる場合がある。

☑ナトリウム

体内の水分調整、神経や筋肉を正常に動かすための重要な役割がある。

アルカリイオン水と水素水は、同じでは無い。

これまでの説明で、電気分解式の水素水とアルカリイオン水は、水素生成方式は同じであるといえますが、水素水の場合他の水素水生成方法と比較すると、アルカリイオン水の特徴が異なりますが、健康なために飲むのはそれほど差が無いと考えます。

でもちょっと、ここで注意が必要です。

スーパーやコンビニで販売している、アルカリイオン水は、ここで言う 水素水とは違います。

何故なら販売されている、アルカリイオン水は、全部ペットボトル入りだからです。もちろん作りたてのアルカリイオン水は、水素水としても良いかと思いますが、水素はペットボトルから透過してしまうため、充填されてから、しばらく経つと、すでに水素が無い状態で残念ながら水素水とは言えません。

もともと、水素水として、販売されているものも、容器については様々な対策をしているぐらいだから、サーバータイプのみが、同じと考えて良いのではないでしょうか?

水素水は、水素が抜けないものが、多くなってきた

水素水の水素が抜けやすいと言っていたのは、段々過去のものになろうとしています。アルカリイオン水は、水素が抜けやすい事が上げられていますが、ナノ水素水のように、気体過飽和式の水素では、暴露状態で半年も水素濃度が落ちないものも存在しています。

そのため、アルカリイオン水もちょっと、水素水として販売するのなら、売り方の改善をした方が結かもしれません。

アルカリイオン水、水素水の水素濃度を測ってみませんか?

いろいろ、水素について うんちくを言っていますが、水素は、無味、無臭、無色、入っていても判らないものです。

プロの水素濃度計として、は、溶存水素濃度計みたいなものもありますが、ちょっと高いので、オススメしません。

溶存水素試薬なるものも販売されています。

なんと、水素溶液に青い溶液を1滴入れると 透明に変わってしまい、1滴あたり、0.1ppmとの事で、非常に便利ですが、ここで注意が必要です。この溶液は、メチレンブルーと呼ばれる溶液です。昔から、酸化還元指示薬として使われていたものです。つまり、水素のある無しというよりも、還元剤となるものが入っている事で、メチレンブルーが、ロイコメチレンブルーに変化して、色が消えるのです。還元剤が入っている証拠になります。実際定量分析に使用されるものですので、正確性は高いものです。変色電位は0.35Vですので、ここからマイナスになると、透明になります。

ちょっと笑っちゃいますが、実はイソジンでも、同様の反応がおきるのです。これは、イソジンに含まれるヨウ素がヨウ化水素になる事で、透明になる反応なのですが、メチルブルーと同様ですが、水素以外の還元剤があっても実は透明になってしまうのです。なんと抗酸化物質の代表のビタミンCも還元剤ですので、これを入れても、実は透明になってしまうのです。

水素以外の還元剤が無い前提での確認で、ある無し判定で使用するなら、安価で便利なものです。

今、水素水と思って飲んでいるものがあったら、イソジンを入れてみて下さい。

色が変わらなかった 水素は入っていません。

以前市販のものを調べたら、反応しないものが、いくつかありました。

 

参考

水素水の名称の違い

アルカリイオン水と水素水は同じものですか?

水素水とアルカリイオン水。体にいいのは分かるけど、なんとなく同じようで何かが違う。

水素水とアルカリイオン水何が違うの?いろいろ比較してみました!

水素水とアルカリイオン水の違い